「私のガッコの同級生‥イラストシリーズ」です‥
学校を出ていれば 誰にでも同級生がたくさん居るはずです
そんな自分のまわりにいるもしくは卒業して遠くで活躍している
あの頃の懐かしい 同級生たちにスポットを当て
イラストを交えて綴っていきたいと思います‥
その18 看護師になったサユリさん
もともとサユリさんのお母さんは
市立病院の看護師さんでしたから
サユリさんも同じ道を歩んでいくのは
自然な流れでした‥
それに‥普段から同級生にもやさしくて
怪我をした子がいるとテキパキと
簡単な治療をしてあげました‥
そのため‥周りの同級生は誰もが
サユリさんはやさしい看護師さんになるに
違いないと思っていました‥
高校を卒業し‥サユリさんが選んだ道は
大手の旅行会社でした‥
意外な進路に ボクたち同級生は
唖然としたことを覚えています‥
サユリさんは‥
独身という身軽さのため転勤を繰り返し‥
関西の支店の方に移ったと聞いていましたが
その後はしばらく音信不通でした‥
それから又10年は経ったでしょうか‥
サユリさんは突然地元に帰ってきたのです‥
それも看護師として‥‥
後で聞いたことによると‥
サユリさんの人生は壮絶なものでした‥
関西の支店で業務中交通事故で入院‥
リハビリ中に知り合った男性と同棲‥
子供ができて旅行会社を辞め‥
育児に専念したけど‥‥
子供に障がいがあることが分り
そのことで男性は離れていきました‥
サユリさんは子供の将来のことも考え
託児所に子供を預けて夜のお勤めで学費を稼ぎ
昼は看護学校に通いました‥
頼る人は誰もいない中
サユリさんは血の滲むような努力の結果
国家試験に合格し‥みごと看護師になりました
障がいを持った子供は5才になりましたが‥
地元に帰ってきたサユリさんは明るい笑顔でした‥
だいぶ 回り道をしましたが
サユリさんは‥
今まで見てきた
どんな看護師さんよりも
輝いて見えました‥