「私のガッコの同級生‥イラストシリーズ」です‥
学校を出ていれば 誰にでも同級生がたくさん居るはずです
そんな自分のまわりにいるもしくは卒業して遠くで活躍している
あの頃の懐かしい 同級生たちにスポットを当て
イラストを交えて綴っていきたいと思います‥
その２３ キャディをしている浦辺クメ子さん
浦辺さんの実家は農家ですが‥
近くに出来たゴルフ場のボールが畑に
びゅ～んびゅん飛んできて危なくて仕方がない‥
じいちゃんが
ゴルフ場の支配人のところに抗議に行くと‥
「ホントに最近下手くそなプレーヤーが多くて‥」
‥って他人事のよう‥
「OBが出たときは ファ～‥て大きな声を出すので
ボールが当らないよう首をすくめてください‥」
なんて言う‥‥
とんでもない！‥って
じいちゃんが支配人に 「もし今度うちの畑に
ボールが飛んできたら承知しないから‥」 って
怒って帰っていきました‥
その後も じいちゃんが農作業をしている頭の上を
ボールがぴゅーんぴゅーん‥と鉄砲玉のように飛び交い‥
ついに納屋から
じいちゃんの 大じいちゃんが日露戦争で使ってた
ヘルメットをかぶり しばらくは事なきを得ていました‥
ところが‥正月の朝のこと
じいちゃんとクメ子さんが畑の見回りに行ったところ
突然遠くから ふぁ～‥という大きな声と同時に
クメ子さんの頬をかすめて白いボールがネギ畑にドスン‥
じいちゃん‥堪忍袋の緒が切れて
クメ子さんと一緒に駆け足で支配人のところへ‥
そのとき‥クラブハウスの入り口のところに
キャディさん募集の張り紙が‥
クメ子さん‥時給１０００円というところに
目が行って‥
「 じいちゃん！文句はいつでも言えるけど
あたしの仕事は これっ限り」‥って
支配人にお仕事の直訴を‥
そんな訳で‥
いま浦辺クメ子さんは 楽しくキャディをしています‥
じいちゃんはまだ憤慨していますが‥
ずうっと仕事がなかったクメ子さんには
棚からぼた餅‥いや もっけの幸いでした‥
それからも‥ＯＢのボールは
びゅーん びゅーん‥って唸りを上げて
じいちゃんの畑へドスン‥‥
新人キャディのクメ子さん‥
大きな声でふぁ～‥‥って
じいちゃんに警告しています‥
‥‥