「私のガッコの同級生‥イラストシリーズ」です‥
学校を出ていれば 誰にでも同級生がたくさん居るはずです
そんな自分のまわりにいるもしくは卒業して遠くで活躍している
あの頃の懐かしい 同級生たちにスポットを当て
イラストを交えて綴っていきたいと思います‥
その21 家政婦になった 三田さん
三田さんが真っ白いエプロンを掛け
お隣の春川さんちの玄関をノックしたのは
忘れもしない12月の24日
クリスマスイブの日でした‥
三田さんは大きな声で
“浜中家政婦協会から来ました”‥って
叫んでいました‥
クリスマスイブの日に何事か‥と思い
窓から覗いてみてびっくり仰天‥
そこに同級生の三田さんの
端正な横顔があったのです‥
三田さんは‥
学生の頃から 料理や洋裁に長けていて‥
時々自分で作ったケーキなどを
クラスメイトに振舞っては喜ばれていました‥
男の子は‥
わざと体操着を破っては
三田さんに繕ってもらっていました‥
みんな自分のことで精一杯なのに
三田さんはいつも人の困ったことを
たやすく引き受けては感謝されています‥
だから‥家政婦のお仕事は
彼女にとって天職に違いありません‥
でも‥お隣の家は今までにも何回か
ご主人が家政婦に手を出し‥
奥様と大喧嘩になったし‥
祖父が‥
これに輪をかけたくらいの女好きで‥
家政婦を取り合いしたり‥
さらに‥
癖の悪い飼い犬のポチが‥
発情して女性にすぐ噛み付くし‥
お隣はとんでもない家なのです‥
だから‥
三田さんにはお隣の家政婦には
なってもらいたくないのです‥
そのことを 言いたくて
浜中家政婦協会に行きましたが‥
年配の会長さんは‥
「そんなことは とうに承知しています‥
だから三田を派遣したのです‥」‥って‥
そういえば三田さんは学校時代
お裁縫や料理の他に‥
剣道2段柔道初段 空手2段 合気道3段‥
女性には 珍しい猛者で‥
いたずらしようとした同級生が
何人か ひどい目にあったっけ‥って
今思い出しました‥
やっぱり三田さんは
家政婦が 天職なんだぁ‥
‥‥‥