「私のガッコの同級生‥イラストシリーズ」です‥
学校を出ていれば 誰にでも同級生がたくさん居るはずです
そんな自分のまわりにいるもしくは卒業して遠くで活躍している
あの頃の懐かしい 同級生たちにスポットを当て
イラストを交えて綴っていきたいと思います‥
その31 一流銀行に勤めた佐川さん
計算の得意な佐川さん‥
簿記も1級を持っています‥
貸借対照表も 損益計算書も作れるし‥
ちょっとした会社の決算なら
仕上げてしまうほどのパーソナリティ‥
卒業したら‥
会計事務所に 就職するものだとばかり
思っていました‥
同級生の 半分は進学し
半分は地元の企業や
他県の会社に巣立って生きましたが‥
たしか佐川さんは
専門学校に行ったと聞きました‥
ところが数年後のある日‥
わずかばかりの預金を引き出しに銀行に‥
窓口には‥
懐かしい佐川さんの顔が‥
“いらっしゃいませ~”‥って微笑んでいました‥
“あれっ‥
東京に行ったんじゃなかったの?”‥って
聞いてみたら
わずか 8,320円しか残高がないボクの通帳を
さげすんだ目でながめながら‥
“ずっと東京の本店に勤めていたんだけど‥
震災後 すぐ 地元の支店への
転勤願いを出していたら
今回 やっと認められて‥
着任したばかりなの”‥って
佐川さんのきれいな瞳が微笑んでいる‥
ボクだって‥ボクだって
佐川さんがいるって分かっていれば
こんな 残高の少ない通帳なんて
持ってこなかったのに‥‥
そう‥思ってみても 後の祭り‥
‥‥
佐川さんが‥高校時代
周りの同級生に
貧乏人とは 付き合わないわ‥って
言ってたことを思い出し‥
もう一冊の
残高の多い方の通帳を 持ってくればよかったと
とっても 悔やんでいます‥
まあ‥その通帳も
1万5千円ぽっちで
あんまり変わらないけどね‥
‥‥‥